アウトリガーカヌーとは
アウトリガーカヌーの起原はよくわかっていませんが、古来より海洋民族として海とともに生活をしてきた人々によって生み出され、受け継がれてきたものです。
一般的には、安定性を増すために、カヌー本体の片脇あるいは両脇に取り付けられた浮力体(張り出した形状のもの)を総称し、アウトリガー(Outrigger )と呼ばれています。
外洋航海が盛んになる過程で、ウネリによる破損を防ぐためにアウトリガーを片側のみにつけたシングル・アウトリガーカヌーが考案されたといわれています。
強度や形状など試行錯誤を繰り返しながら、太平洋に浮かぶ島々の伝統的な乗り物として定着していったものです。
技術の進歩とともに漁や移動手段として使われることが少なくなり、現在では、アウトリガーカヌー(OUTRIGGER CANOE) スポーツとして発展しハワイ、タヒチをはじめ世界各国で盛んに楽しまれるカヌーとなっています。
カヌー本体の材質などは木材からFRPへと改良されてはいますが、カヌー本体にヤクとアマを装着する際に従来通りリギングを用いています。昔ながらの伝統を重んじ、敬意とともに楽しむことも魅力のひとつとなっています。
今も昔も変わらないもの。それは、人の力で漕ぐこと、パドル(PADDLE)です。
先人たちは自分の力で海を渡ってきたのです。何もかも便利になった現代に、パドルすることで忘れかけていた何かを感じることができるかもしれません。
パドルを握って一緒に海へ漕ぎ出しましょう。